【117冊目】『なんでお店が儲からないのかを僕が解決する』ー考え方がとても参考になる
堀江貴文さんの著書。
飲食店がどうして儲からないのか、もっと儲けるにはどうしたらいいのかという本書。堀江貴文さんといえば、「TERIYAKI」というグルメキュレーションをやっているほど、食にこだわりのある人。
ものすごい数の飲食店にも行き、さらに経営感覚の優れた著者だからこその1冊だと思います。
タイトルは『なんでお店が儲からないのかを僕が解決する』。この「お店」とは、基本的には飲食店のこと。ただ単に飲食店に話を限定するにはもったいない1冊ですから、その考え方を参考にするべきだと思いますね。
本書にはいいことがたくさん書かれていました。
「時間」を大事にする考え方
「寿司職人が何年も修行するのはバカ」という発言を著者はして炎上したことがあります。その発言の趣旨をとらえずに炎上したのだが、その趣旨はこういうことだと。
人生でいちばん大切な「時間」を無駄にしない方法がいくらだってあるのに、なぜやらないんだろう?
ということ。「時間」という観点からみれば、確かにこれほどの無駄はないですよね。すごい師匠がいたとしても寿司を握り始めるまでに何年も皿洗いをしていたらその時間がもったないどころか無駄ですからね。
時間は有限。このことをどんな時も忘れてはいけないですね。
人気店はジャンルなし
世界中からグルメな人が集まるような超人気店は、もはやジャンルなどほとんどない。フランス料理店なのかイタリア料理店なのかよりも、お客さんにとって大切なのは「おいしいかおいしくないか」「楽しいか楽しくないか」だ。
これって本質をついていますよね。「○○料理が食べたい」ということではなく、「おいしいものを食べたい」ということが最も重要ということ。最高のお客様目線の考え方かもしれません。
給料をあげること
人材確保のことも書かれています。飲食店だけではなく、サービス業は人材が集まらないとよく言われています。
その対応策は…
若者に辞められないために、ひとつ考えられるのは給料を上げることだ。
給料がいいだけでも、いい人材を獲得できるチャンス。人件費は絶対に投資すべきものだ。
これは確かにその通りだと思いますね。給料が良ければ、人材しかもいい人材も集まるはずですし、一度働き始めた人もそう辞めないと思います。
サービス業は、給料が安い傾向にありますから(特に現場レベル)こういった改善は、必要なことだと思います。そのためにも、安易に「安さで勝負」というのはやめた方がいいとも書かれています。必ずどこかにしわ寄せがくる考え方だから。
☆☆☆☆☆
本書は飲食店の儲け方というよりは、儲けるための考え方が書かれています。方法ではなく(方法ももちろん書かれている)考え方がたくさん書かれているので、飲食業界だけでなくその他の業界でも参考になること間違いなし。