【95冊目】『空気を読んではいけない』ー群れてはいけない
格闘家である青木真也さんの本。
一時期、格闘技ブーム、格闘技界のバブルのような時期が確かにありました。テレビでも頻繁に放送していた記憶があります。
年末には格闘技の試合が恒例となり高い視聴率もありましたが、そのバブルが崩壊。しかしその後も著者は格闘技を続けトップ格闘家としてきちんと稼いでいると言います。
その秘密はなんなのでしょうか。それが本書には書かれています。
一言でいうと、著書のタイトル通りの「空気を読んではいけない」ということです。
本書にはじめににこう書かれています。
最初に、簡単に言ってしまえば、「徹底的に空気を読まない」ということになる。周りから見たら、イタいこと、異常なこと、理解できないようなことでも、自分がやりたいようにやる。凡人が空気を読んでしまったら、本当に「空気」になってしまう。「空気」は果たして幸せだろうか?何かを達成できるだろうか?
空気は読めるけどあえて読まないということでしょう。空気が読めないのとはまた違うと思いますね。著者はどのように空気を読んでこなかったのか。
群れない
まず、この「群れない」ということを徹底していますね。それには、こんな考えがあるとのこと。
成り上がりたかったら、群れてはいけない。周りと一緒にいると、知らず知らずのうちに周囲と同化してしまう。
"朱に交われば赤くなる”という言葉があるように、人間は良くも悪くも身を置いている環境に慣れてしまう
人間、どうしても周りに影響されてしまうもの。自分ではそのつもりがなくても、知らず知らずのうちにそうなってしまいます。
この「群れない」ということを徹底すれば、自然と周囲との距離ができ周囲との同化が避けられます。どうしても周りに影響されて自分の思う通りに行動できないという人は、この群れないことから始めてみてはどうでしょうか。
著者は、本当に徹底していて食事も一緒に行かないと言います。
一度でも食事をともにしてしまえば、それは馴れ合いの一歩になるということです。
本当に集中できているか
もしも本当に強くなって格闘技一本で食べていきたいならば、エネルギーを投下すべきところは間違いなく格闘技だけだ。それ以外に費やす時間と金は無駄遣いでしかない。
ん~。これはしびれますね。
僕自身、これが出来ているのか。口ではこれがやりたい。こうしたい。と言っているが行動が本当に伴っているのか…考えさせられます。
自分のやりたいこと、やるべきこと以外にも時間とお金を使ってしまっている現状があります。これでは、中途半端になってしまうわけです。
☆☆☆☆☆
著者のすごいところは、「徹底」しているということに尽きると思います。
自分のやるべきことをやるために、自らの価値観を大切にし、そのやるべきことの達成のため以外のモノはすべて不要としている。
なによりもそれを徹底しているということが、トップ格闘家で居続けることができているゆえんだと思います。
著者は、格闘家であり、世の中の多くの人は違うと思いますが、本書の考えは本当に参考にしなければならないことだらけです。
その参考にしなければならないことを著者は徹底している。そのすごさを本書を読んで感じました。