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【88冊目】『佐藤可士和の打ち合わせ』~すべての打ち合わせは真剣勝負

     佐藤可士和の打ち合わせ

 

以前読んだと思うのですが、もう一度読み直しました。

それもこれも自分の仕事において、納得のいかない打ち合わせ、会議が続いたためです。本書は「打ち合わせ」について書かれた本ですが、その打ち合わせのクオリティを上げ、仕事の質を上げるにはどうすればいいのかを、著者である佐藤可士和氏の提言をまとめた本になっています。

参考にした方がいい、いや参考にしなければならないことがたくさん書かれています。

 

すべての打ち合わせは「真剣勝負」

すべての打ち合わせが「真剣勝負」だと言います。
この意識がないからダメな打ち合わせが多いのかもしれません。
 
僕は、例えば情報を共有するだけの打ち合わせはほとんどしません。ただ、情報を共有するだけなら、メールや書類をもらえれば十分。せっかく顔を合わせて話をするのですから、何かを生み出さなければ、あまりにもったいない。
そのために準備も重要だと言います。

事前に必要な情報を自らインプットし、自分の考えを持っていくこと。

すべての打ち合わせが真剣勝負と思っていたら、中身のあるものになることは間違いないのではないでしょうか。

よくあるのが「とりあえず打ち合わせしましょう」や「とりあえず顔合わせ」です。真剣勝負にこの「とりあえず」ということはありえません。

 

しゃべらない人はいらない

しゃべらないのであれば、打ち合わせに参加するべきではないとすら僕は思っています。発言しないなら、出てこないほうがいい。

というのも、黙っている人は、本人にその気がなかったとしても、打ち合わせの場に「負のオーラ」を漂わせてしまうのです。いわば「黙るというパワー」が出てしまっている。との見えないパワーは、しゃべろうとする人の気持ちを削いでしまうのです。しゃべらないことによって、活性化しようとする空気を重くしてまう。

 

このしゃべらない人というのはいますよね。なんか、むすっとした感じで聞いているだけ。むしろ聞いているのかどうかもよくわからない感じ。
確かに「負のオーラ」が出ています。この人によってせっかく発言したい人も、発言をしにくい雰囲気になってしまい、話し合いが活性しないというケースがあると思います。
負のオーラの方がプラスのオーラよりも周りに伝播しやすい気がします。
 

事情のパワー

できない理由をどんどん並べていくわけです。できない理由を挙げるのが、仕事だと思い込んでいる人さえいる印象があります。しかし、これを並べている限り、新しいことは絶対にできません。
そして、優れた仕事人というのは、その流れを変えられる人なのです。
打ち合わせで。「事情」に見舞われたときは、ぼくはすっぱり言わせていただくことにしています。
「そうおっしゃるのであれば、プロジェクトから降りられてはいかがですか」と。

 

おー、これはすごいですね。確かにその通り!様々な事情を掲げて、できない理由ばかりを主張するのであればプロジェクトから降りるのが正解ですね。

こういったケースって結構多いと思うのです。各会社、各部署の様々な事情が繰り広げられ、話がなかなか前に進まない。考えてみると思い当たることがあるはず。
 
なんと、著者でさえも、打ち合わせを繰り返しているうちに「事情のパワー」に寄り切られることがあるということです。この事情のパワーはかなり強力。だからこそ、いつも緊張感を持って、打ち合わせに望む必要があるといいます。
人間、無意識ですとラクな方へどうしても流れて行ってしまいますからね。
 

共有だけならメールで十分

みんなが思いつくままに意見を出し合って、時間をかけて、ひとつの方向に作り上げていく。
といったブレインストーミングが必要だといいます。
それなのに考えてみると、こういった打ち合わせよりも多いのは「共有」のための会議ではないでしょうか。
 
「共有」というのが好きなのか、共有する打ち合わせ、会議が多すぎると思うのです。
ん~普段、共有できていないからやるのでしょうか。しかもその時間が限りなく長い。
 
メールで共有するだけでも十分でしょう。共有以上のものを手に入れるのが、わざわざみんなが時間を使って集まる打ち合わせの意味だと思うのです。
そもそも社内の会議でこういった類のものが多い気がします。それへのヒントはこの文章でしょう。
これまでの自分の経験では、最もやってはいけないのは、誰かに仕事をお願いした後、任せきりにしてしまうことだと感じています。
一週間でも一ヵ月でも、部下に仕事を委ねた後、何も進捗の確認をしないのは極めて危険です。

 

ここが出来ていないから、共有のための打ち合わせ、会議が多くなるということでしょう。

きちんと普段から共有ができていたら、そんなに必要がないということですね。著者も「社内で打ち合わせが必要なのは、コミュニケーションがとれていない証拠」と言っています。
まさにそうだと思いますね。
社内というのは、身内ですからもっとカジュアルでいいと言います。それを、フォーマルにしようとするからスピード間が削がれてしまう。ん~、納得です。
 
☆☆☆☆☆
多くの人が仕事をする上で打ち合わせをしているのではないでしょうか。この「打ち合わせ」をきちんとすることができれば、仕事はもっといい方向にも進みますし、効率的にもなるはずです。
効率的になれば、さらに多くの仕事に対して全力で力を注ぐことができるので成果にもつながるはずです。「打ち合わせ」を考えてよりよいものを実践していくには、最高に参考になる1冊です。
 
 
佐藤可士和の打ち合わせ

佐藤可士和の打ち合わせ