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【16冊目】『空飛ぶタイヤ』池井戸潤

池井戸潤氏の『空飛ぶタイヤ』。上下巻となっており長編小説である。
どんな内容なのか知らず本書を読み始めて、あれ?これは三菱がモデルか?と思って読んでいたがそうみたいですね。

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

 

アマゾンの内容紹介より

その事故は事件だった!直木賞候補の話題作
トレーラーの走行中に外れたタイヤは凶器と化し、通りがかりの母子を襲った。原因は「整備不良」だったのか、それとも……。圧倒的エンターテイメント巨編!

 しかもこの本、ドラマにもなっているんですね。

 

内容としては大企業によりリコール隠しがもととなっている。
ストーリーとしては、ある運送会社のトレーラーのタイヤが走行中に外れ、そのタイヤが人に直撃して死傷事故を起こしてしまう。
その運送会社の社長は、事故の原因を警察にも自動車会社にも整備不良と決めつけられ、社会の批判も浴び、会社自体も資金繰りが厳しくなり倒産寸前にまで追い込まれる。
しかし、社長は整備不良ではないと信じていた。そこでトラック製造元のホープ自動車に立ち向かう。それとともに警察にも。
そのホープグループという巨大組織で起きてることがダイナミックに書かれている。
捨てる神あれば拾う神あり
というように、社長自身さまざまな困難が襲いかかるが、家族、社員、取引先、銀行などに助けられながら信念をもって困難に立ち向かうという非常にいい話である。
ただ、実際にモデルの事故があり人も亡くなっているのでいい話というと語弊があるが深い話である。

池井戸潤氏の本といえば、『半沢直樹』を始め銀行物が多いが今回読んだ『空飛ぶタイヤ』は違う。
巨大組織でなにが起こっているのか。巨大組織の腐敗を書いたものといえば、『沈まぬ太陽』が有名であるが正直『沈まぬ太陽』よりも読みやすい。

お客さんよりも社内のこと、社内政治ばかり考えていると巨大組織ではなくても組織というものは腐敗していくのかもしれない。

 

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

 

 

空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

 

 

 

 

 

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

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