今が大事

温泉とサウナと筋トレが大好き

【97冊目】『陸王』ーあがくこともカッコいい!

     陸王

 
前々から読みたいと思っていた小説です。
小説のあらすじとしては、
足袋を作っている会社が新規事業としてランニングシューズ業界へ参入していく話です。
そこで様々な問題、苦悩、葛藤が繰り広げられます。
 
池井戸潤さんの小説というと銀行の話が多いとは思いますが、今回は違いますした。
ただし、小説といってもビジネスの話ですから、勉強になる部分もありますし、いいこと言うな~という文章もかなり多かったです。
 
気になった部分を引用したいと思います。
 

集団の中で力を出す

普段ジョギングしている社長が、駅伝の大会にでて言った一言がコレ。
集団の中で自分のペースを守るってのは、初心者にはなかなか難しいですからね。
この文章を読んだときに、ハッとしましたね。これって、マラソンとかだけでなく何でも当てはまるのではないかなと感じます。集団の中で自分のペースを守って自分の力を発揮する
難しいですが、集団の中で力を発揮できなければ、何事もうまくいかない。難しいですね。
 
 

プライドとは?

本当のプライドってのは、看板でも肩書きでもない。自分の仕事に対して抱くもんなんだ。会社が大きくても小さくても、肩書きが立派だろうとそうじゃなかろうと、そんなことは関係ない。どれだけ自分と、自分の仕事に責任と価値を見出せるかさ
自分の仕事に対してプライドを抱いている人がどれだけいるだろうか?普段、仕事をしていてもそういう人にはなかなか出会うことができない。
対して、肩書にプライドをもっている人というのは、かなり多い気がする。
僕自身は、その自分の仕事に対してプライドを抱けるような人間になりたいですね。
 
 

賭け

社長の息子も同じ会社で働いています。その社長の息子は、就職活動にうまくいかずお父さんの会社で働いるのです。
その息子がどんどん成長していくのも、この小説のいいところです。
その社長と息子のやり取りの中で、社長が息子に言った言葉です。
 
どんな仕事したって、中小企業の経営だとうと、大企業のサラリーマンだろうと、何かに賭けなきゃならないときってのは必ずあるもんさ。そうじゃなきゃ、仕事なんかつまらない。そうじゃなきゃ、人生なんておもしろくない。
 
だから人生の賭けには、それなりの覚悟が必要なんだよ。そして、勝つために全力を尽くす。愚痴をいわず人にせいにせず、できることはすべてやる。そして、結果は真摯に受け止める
 
だけどな。全力でがんばっている奴が、すべての賭けに負けることはない。いつかは必ず勝つ。お前もいまは苦しいかもしれないが、諦めないことだな
仕事に対しても人生に対しても賭けるには覚悟が必要。覚悟があれば、人のせいになんかできないですよね。人のせいにするというのは、自分の覚悟が大足りないということかもしれません。
そして、できることは全部やる。どれをやればラクにできるかということではない。何事に対しても100%うまくいく方法なんてないですから。
んー、こんな風に仕事に取り組むことによって、さっきの仕事に対してのプライドというのが出てくるのだと思いますね。
 

好きなことを

好きなことをやれ。見栄張ってカッコつけて、本当に好きでもないことをする人生ほど後悔するものはない

せっかく一度の人生ですから、好きなことをやりたいものですね。

見栄を張る必要はない。自分の人生ですから。後悔だけはしたくないものです。

 

☆☆☆☆☆

池井戸潤さんの小説は本当に面白いですね。

この『陸王』も大当たりです。

 

陸王

陸王